プレイヤーの皆さんの、マビノギに関する素敵なファンアートを展示するコーナーです。
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| 【AI生成】占星術師のりゃんシー | 26/02/03 16:10 投稿 |
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| 閲覧数:150 コメント数:0投票数:0 マイリスト:0 |
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ソウルカードは、基本的に他人のものだ。
星、精霊、幽霊、街の残り香。
占星術師は自分を媒介にしても、自分自身は写さない。
……はずだった。
影ターミナルで、ノクスがぽつりと言った。
「お前、自分を撮ったことは?」
「ないよ。
自分のソウルなんて、写したら厄介そうだろ」
「だからだ」
ノクスは鎌の刃先で、空中を軽くなぞった。
そこに、何もないはずの輪郭が浮かび上がる。
「お前のソウル、
もう半分、紙に滲んでる」
りゃんシーは眉をひそめた。
「……どういう意味だ?」
「お前、ずっと境界に立ってるだろ。
表と裏、生と死、星と地面」
影ターミナル。
裏国分寺。
精霊と人間のあいだ。
「境界に長く立つソウルは、
固定されない」
ノクスは続けた。
「だから、勝手に写る。
星の光みたいにな」
りゃんシーは、半信半疑のまま
ソウルキャッチャーを起動した。
自撮りモード。
シャッター音はしなかった。
代わりに、
紙が息を吸う音がした。
出てきたカードには、
人物の絵がなかった。
そこにあったのは、夜の歩道橋
祠の裏
影ターミナルの改札
使い込まれた大鎌
机の上のハーブとカード
どこにも「本人」はいない。
「……失敗作じゃない?」
「いや」
ノクスは即答した。
「完璧だ」
カードの下部に、
自然に文字が浮かび上がる。
《The One Who Leaves Space》
――余白を残す者
効果欄には、こう書かれていた。
効果:
このカードが場にある限り、
すべての運命判定は「未確定」を選べる。
強制的な結果・確定イベント・宿命的干渉を一度だけ無効化する。
ただし、代わりに“行き先不明の余白”が発生する。
「……地味じゃない?」
「地味どころか、最悪だな」
ノクスは苦笑した。
「勝ちも負けも決めない。
救いも破滅も確定させない。
ただ、踏まれない場所を作る」
りゃんシーは、カードを指で弾いた。
「僕っぽいな」
「自覚はあったか?」
「ないわけないだろ」
そのカードは、
売れない。
渡せない。
セット販売もできない。
使えるのは、
りゃんシーがその場にいるときだけ。
アイリは言った。
「それはカードじゃなくて、
通行証みたいなものね」
トンは言った。
「え? それ役に立つの?」
りゃんシーはカードをしまい、
影ターミナルの方を見た。
「役に立たなくていいんだよ」
「?」
「ここに在っていい、って示せれば」
夜の改札が、静かに開く。
りゃんシーのソウルカードは、
今日も使われない。
でも確かに、
余白だけが、残っている。