ETERNITY

ご先祖の遺志を求めて


2024/12/06 19:19:56
こんにちは、いつでもできることを叫びながら開発中の倒れたロナです。

エタニティの開発を待っているミレシアンの皆さん、エタニティプロジェクトがどのように進行しているのか、コンセプト段階の部分について少し説明したいと思います。


エタニティプロジェクトは全く新しいものを作るプロジェクトではありません。

ミレシアンの皆さんの記憶や思い出を維持したまま、クオリティを上げる大規模なアップデート作業です。


では、ミレシアンの記憶や思い出を損なうことなく、既存のものを新しくリニューアルするにはどうすればいいのでしょうか?


その作業の第一歩は、現在制作されているものがどのような意図で作られているのかを把握することです。




ミレシアンなら誰でも一度は見たことがあるであろうダンバートンの噴水です。

20年前、ご先祖様(と書いて前の開発者と読みます)はどのような意図でこの噴水を開発したのでしょうか?




.oO(どんな形を表現しようとしたのだろう…この後ろの穴は何だろう…)


答えは20年前のご先祖様の原画から見つけることができました。



当時の開発者様が製作された原画を見ると上記のようになっていました。

後ろの穴から流れ出た水が下に落ちて、手に何かを持っていて、ここからも水が流れていることが分かりました。



また、噴水の後ろの教団のシンボルマークや髪型、椅子の形などから、座っているのはライミラクだと思いました。

なので、慈愛の気持ち(愛?)があればいいなと思い、この方向で作業を進めることにしました。


そうして当時のコンセプトの意図を生かし、ダンバートンの風景に息吹を吹き込めるように努力した結果が下の図です。



ライミラクの慈悲深さが感じられるようなムードを持たせ、この噴水の雰囲気が夜にも活きてほしいと思い、燭台を置いて雰囲気を盛り上げました。




▲完成した夜の噴水


流れる水の音とともに、この噴水の前で多くのミレシアンがリュートで演奏したらどんなに素敵でしょうか?

20年前の開発者の開発意図を把握するのは噴水だけではありません。






.oO(屋根に掛けられたあの3本の長い棒は一体どんな意図で立てたのだろう…旗を掛けたかったのに省略したのだろうか?)



これも20年前の原画からコンセプトの方向性が読み取れます。

当初の構想では旗を入れるつもりだった思われますが、何らかの理由で削除されたようです。

もし、旗が動かないという仕様上の限界で追加できなかったのであれば入れたいと思い、その意図を生かしたのが下の原画です。






もちろん、原画をそのまま作るのではありません。

ここに新しく今のアイデアを入れて、3つの旗の代わりに風見の飾りも混ぜて面白さをプラスしました。



従来はなかったスクールベルも追加しました。


こうして入れた風見の飾りと旗は、アンリアルで生き生きと動くようになります。

そして、エリンでの生活にさらに息を吹き込んでくれることでしょう。



また、従来の学校を利用する際の不便さを解消するために、動線をより便利に移動できるように改善しました。

このように私たちは当時制作できなかったものを20年後の今、改めて制作するために努力しています。



.oO(では、キャラクターは?)



既存の感性を守ろうと努力しているのは、背景だけではありません。

モンスター「インプ」を例に挙げてみましょう。




.oO(左も右も両方ともインプ…同族なので、ある程度外見を揃えるべきか?)


右側のインプの方が後から出てきたので、ビジュアル的に角張った部分が少なく、完成度が高く見えます。 また、単純に可愛らしさで言えば右側の方が可愛いですよね。

どちらもインプという同じ種族なので、外見的には似たようなリニューアルをするのが正解でしょう。


しかし、インプのキャラクターが持つイメージを壊すことが正しいことなのでしょうか?


ミレシアンが記憶するインプというキャラクターの象徴性を考えると、こいつを可愛くリニューアルするのは方向性に合わないと思います。

そのため、インプのちょっとむかつく属性を維持した結果、以下のようになりました。



▲コンセプト原画


既存のインプのイメージは維持したまま、形をもう少しクオリティー高くリニューアルしました。

綺麗に(?)リニューアルされたこの子が歩き回って、ケケケ、なんて言っていたらどうでしょう?



▲従来のインプ(左) / アンリアルでリニューアルしたインプ(右)


ミレシアンが好きだったエリンの風景を守りつつ、さらに新しいものを加えて思い出の中の風景を美しく思い出せるようにすること。


エタニティのプロジェクトの開発はこうして進んでいます。

『Writer 倒れたロナ』