マビノギ

みゃあちゃん

11/02/06 19:53

佐賀牛のステーキ肉をもらったので、夕食の時間に合わせて冷蔵庫内で解凍させて、さて調理開始！

焼き加減はナマナマ焼けのレアが好みなので焼きすぎないようにしなきゃ・・・。

「にゃ～」

生肉の匂いに反応したのか飼い猫が寄ってきた。

３００グラムの肉を掃除しながら切れ端を放ってやると喜んで食べている。

肉を焼く前につけ合わせを用意してると生肉に味をしめたのか飼い猫がうるさく足元に身体をすり寄せては催促の啼き声をあげる。

「おめーのはあっち！　ゴハン用意してやっとろが？」

一応、自分だけいいモン食うのは気が引けたので高級猫缶を奮発したんだけど・・・。

「にゃ～うにゃ～うにゃうにゃうにゃ～！！！」

生肉に味をしめたのか催促がうるさい！　どこで覚えたのか前脚を合わせて上下に振る”ちょうだいポーズ”をやってやがる。

仕方ないのでもう一切れ切り取ってぶら下げると爪で引き寄せてうれしそうに食べ始めた。

”さて焼くかな”

小さなコンロにステーキ皿を掛けて熱し、フライパンをコンロに掛ける。

「うにゃ～」

再び催促の声をあげる飼い猫。

「もうやらんもんね」

牛脂が解けるまでのあいだ、私は飼い猫をからかっていた。

”パチッ！”

牛脂がはぜる音に気をとられた一瞬だった。

「あっ！」

指先にぶらさげて上下にフェイントかけてからかっていた肉に飼い猫が飛び上がって食らい付き、私の指先から強奪したのだ！

「うわ！おま、なんばしょっとや！！」

あわてて奪い返そうと手を伸ばしたが、飼い猫は３００グラムの肉を銜えたまますばらしいスピードで逃げ出した。

「こらキサン！返さんか！！」

逃げる飼い猫、追うノズル・・・ではなく私、このままでは肉が台無しになる！

飼い猫は肉を銜えたまま逃げ回り、ベッドの下へ逃げ込んだ。

「わ～～っ！！！」

慌ててベッドの下を覗き込む私、だが奥は暗くてよく見えない。

ベッドの上の枕の下からシュアファイア付きのＳＩＧ・Ｐ２２６をつかみ出し、慌しく点灯させて奥を覗き込むと・・・。

いた！　ベッドの下に保管してある”資料”の向こう側に奴の目が光っている。

「フーッグルグルうにゃうにゃうにゃ・・・」

よほどうまいのだろう唸り声をあげながらクチャクチャ咀嚼してやがる・・・。

この時点で私はすでにほこり塗れになっているであろう肉はあきらめていた・・・だが・・・。

「にゃ～クチャクチャクチャ・・・」

幸せそうな飼い猫をシュアファイアの光の向こうに見て、私は無意識にＰ２２６の引き金に力がこもりそうになった。

「ちくしょおおおおお！！！！！！」

絶叫する私・・・めったに食えない超高級品だったのに～！！！！！