聖夜の祈り(捏造設定小説) |
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阿竜_mar | 08/12/24 22:40 |
しんしんと雪が降る。聖夜(イブ)の夜
ダンバのはずれにある聖堂の聖職者たちが生活している棟の一室。
一人の老婆の聖職者がベットに寝たきりでいた。
クリステルはこの老婆に付き添って聖夜を過ごしていた。
老婆の名はタリーナ。
「タリーナ。外は雪ですね。」
「そうだね。体の節々が痛むから今夜は冷えるね。」
タリーナはクリステルをやさしく見つめて
「貴方と出会ったのはこんな夜でしてね。」
クリステルは懐かしむように
「えぇ。魔族の私を見つめ、驚かず、なぜ、泣いてるのどうしたのと尋ねましたね。」
「そうね。貴女は何かを酷く、求めて、彷徨って心も顔もないていたのですも。」
クリステルは頬を染める。
タリーナは静かにクリステルを見つめ。微笑みながら
「ライミラク教の教義は大切だけど。愛はもっと、大切よ。
私も聖職者になる前は家庭を持って、子供を産み、育てた。
貴女が愛をつかめる時が来たら躊躇わずに還俗しなさい。
進められることじゃないけどね。」
「タリーナ。」
真っ赤になってタリーナを見つめるクリステル。
「それとね。貴女みたいに恋しい愛しい人のために魔族から人間になった人を知ってるの。」
「その人はどんな人なんですか?」
タリーナはそっと、昔を思い出すように
「今の貴女とそっくりよ。
その人は幸せに暮らしたは。」
思いっきり照れ、恥ずかしがってる。クリステル
「今夜は人々の幸せと貴女の思い人のためにいのりましょう」
静かに祈る二人。
外はしんしんと雪が降る。世界を白に包んでいく。
クリステルは心の底でタルラークの事を祈りながら。
タリーナは行方知らずのたった一人、生き残った孫の安否と行く末を祈りながら。
以上、捏造設定な小説。変なものですが楽しんでもらえたら幸いです
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