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情景文章変換実験隙間編(小話的なもの
剣影_mar 08/02/10 02:39

 今書いているものがなかなか進まないので以前書いた最初の文章を恥ッさらししてみる……
 
 
 意識があるかどうかもわからない。

 視覚などというものはない。聴覚も、触覚も味覚も嗅覚すらもない。何も見えない。何も聞こえない。何も、触れない。

 ぼんやりとたゆたう中で目覚めた―それすらもあいまいだが―自分が感じたのは、圧倒的とも言える「無」だった。

 これは何だ?自分はさっきまで――さっきまで、どうしていた?

 ごく自然にたぐろうとした記憶が存在しないことに気づく。自分はなにをしていたのか。どこにいたのか――いや、自分?なんだソレは、何を指すものだ?自分とは……どういう、ものだった?

 水が穴だらけの器からこぼれ落ちていくように、自分そのものが目に見えない何かになって崩れていく。

 自分と他との境界までもが消滅していく感触に、叫び方も忘れた自我が軋みを上げた時。
 
 
 ――あなたの、名前は?
 
 
 響いた『声』に、反射的に思い浮かぶ一連の『音』。

 そうだ、この音のつながりが自分を表すもの、そして音に意味を持たせるのが言葉。

 響きを思い出し、次に言葉を思い出し、そして文字を思い出す。一文字一文字なぞるように自分の名前を虚空に描く。

 そうだ、これが自分の名前。自分というモノの呼び名。
 
 
「――あなたは、どんな姿をしていますか?」
 
 
 『声』が声として聞こえたときには、聴覚があった。それを自覚してしまえば、ばらばらになりかけていた自分がどんどんと元の形を取り戻していく。

 髪の色、髪型、目、口、さらに身体全体へと認識を広げていくのにつれて、無の中に『自分』の姿が浮かび上がる。

 簡素な服を纏った自分が確たるカタチをもって生まれた時、唐突に現れた光によって視界が真っ白に染まった。

 暖かくやわらかな流体の中を抜けていくような感覚。数秒間のソレが過ぎ去った瞬間、思い出したように重力が身体を捕らえる。

 一瞬崩れる膝を反射的に立て直し、息を吐いて顔を上げると。
 

 白と黒。
 

 どこまでも白い、全てが白い空間の中央。呆けたように立っている目の前に長い髪をなびかせて降り立つ少女に抱いた印象は、その2色だった。

 ゆるやかに流れる白い髪。細身ながらやわらかな身体の線が浮き出る黒い服。ともすれば病的にも見えそうなほど白い肌をした彼女は、閉じていた青い瞳をこちらに向けて微笑んだ。
 
「こんにちは、あなたが――」
 
 これは幾人ものミレシアンがもつ沢山の記憶の中の、ほんの一つ。

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