マビノギ

プラハリーズ

08/02/04 02:06

　最近この掲示板で、とても　小説を目にするようになりました。
　毎回　皆さんのお話を読む度に　わくわくしてしまいます…＊^?^＊
 
　そこで、僭越ながら　私も筆？をとってみたくなり、書いてしまいました。（勿論　他の方のように　わくわくするような　小説を書けるとは思っていませんし…ちょっとしたお話程度ですが……）
　
※　この話に出てくる人物名等とはマビの方とは関係ありませんので、ご注意下さい。
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　「～♪～♪♪～～」　
 
　エリンの夜の　少し冷たい風に乗って　フルートの音が草原に響く。
　月は　とうに高くあがり、エリンに住まう人々を　見下ろしている。
 
　その暗い夜空の星を　こげ茶の瞳で見上げながら、草原の端の崖から、私は途切れることなくフルートを吹き続けている。
　そして、自分の奏でるフルートの音に呼び起こされるように、エリンに生まれた懐かしい日を思い出していた……。
 
 
 
　初めてティルコネイルに来て、たった一人でエリンを歩いていた頃……。
　クエストの進め方も、戦闘の仕方も、そしてメモの送り方も知らなかったあの頃。　
　見ず知らずの世界で、一人ぼっちであることが、不安だった。周りには人はいたけれど、どう声をかけたら良いのかすら、わからなくて、ずっと一人ぼっちなのでは、と思っていた……。
 
　ある日の夜、旅館に立ち寄った時、楽器の音が聴こえてきた。
　ふと見ると　一人の少女がフルートで何か曲を吹いている。
　何の曲かさっぱり見当はつかなかったが、エリンで初めて耳にするその音は、とても心地よく響いた。
 
　私は、しばらくフルートの少女の音を聴いていたが、ついに勇気を出してその少女に声をかけた。
 
　「あのっ……フルート、上手なんですね…」
 
　するとフルートの少女は、雪のような白い髪を揺らして、私の方に振り返った。
 
　「ありがとうございます。でも、まだまだですよ」
 
　フルートの少女は笑って答える。
 
　「いえっ、とてもキレイでした！」
 
　私は、フルートの少女が答えてくれたことが嬉しくて、思わず身を乗り出しながら言った。
　
　「ふふっ、ありがとう。レイテさん。演奏に興味があるのですか？」
 
　「あ…はい、私もいつかリアさんのように吹けるようになりたいなとは思っているのですが……。」
 
　「そうですか～雑貨屋さんで楽器は売っているから、見てみるといいかもしれませんね。」
 
　リア、という名の少女は、「では」と言って旅館から出て行った。
　私は、その後姿を見送ってから一人、雑貨屋へ向かった。
 
　その日、友達としてその少女の名がリストに乗ることはなかったけれど、今思えば本当にささやかな出来事ではあったけれど、私は少し、いつもよりあたたかな気持ちで、エリンの町を歩いていた。
 
　この日の風は、とても穏やかで、柔らかな月の光が足元を照らしていた。
 
 
 
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　お目汚し失礼しました。書いていて、どう頑張っても書ききれないことに気付き…続きなんてものをまた性懲りもなく、書いてしまうかもしれませんが、その時は…ご了承下さい…（＋＋；）