マビノギ

ホルスレイ

08/01/30 19:35

＊注意＊
 
ここに書かれていることはいつもの如く作者の勝手なる空想です。
 
 
presented　by　Holsray
 
 
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『コンコン』
 

こんな夜分遅くに・・・と、眠る準備をしていたこの家の主は一瞬眉を顰めたが、

 
 
「ごめ～～～ん。ちょっと開けて？？」

 
 
との声を聞くと、慌てて玄関に向かい、その鍵を開けた。

 
 
「ほんと、こんな時間に・・・・」

 
 
用件はわかっていたが、一応迷惑そうにため息をついてみせた。

 
そんなのは気にしないかの様に友人はつかつかと部屋に入り込んで、

テーブルの上に小瓶入りの袋をどさりと置いた。

 
 
「青い小瓶を２００本、至急欲しいんだなぁw
 
それと・・・これはマルコムからふんだくってきたよw」

 
 
努めて明るく振舞う時の彼女は限界に近いことを、
 
長年の友人は見抜きすぐ横になるようすすめる。

 
 
「たまには休まないと････頑張りすぎはよくないよ？」
 
 
 
ずっと幼い頃から一緒に育ってきた、この一つ年上の幼馴染にはすべてお見通しな事はわかっているので、

彼女は大人しく側にあった長椅子でしばし横になる。

 
 
「ほんとに・・・あんたってば変わらないわよね。昔から無茶ばっかりして・・・・」

 
 
黄色い液体の入った小瓶を渡しながら、この家の主は昔に想いを馳せていた・・・
 
 
 
 
 
『みて～～ディリー。こんなのできるようになっちゃったの』

 
 
まだ、舌ったらずな声でそういうと、ラサがアイスボルトを初めて詠唱して見せてくれたのは・・・まだ彼女が６歳になるかならないか・・・たしかそのくらいだったはず。

 
そのあと、ファイヤボルトもすぐに覚えてしまった彼女は、大人たちに内緒でダンジョンに行こうと、私やマルコム、そしてノラを誘って・・・４人でアルビに行ったんだっけ・・・・

 
 
あれから、何年たったんだろう・・・

 
 
すっかり大人になってしまって、変わったつもりだったけど、
 
彼女を見ていると、あの時のことが、まるで先週ぐらいに思えるから不思議・・・・

 
 
「・・・いやだ、ディリスどうしちゃったの？ぼへっとした顔しちゃって・・・」

 
 
スタミナＰＯＴを飲んで、少し元気が回復したらしいラサが、不振そうに顔を覗き込んでいた。

 
 
「あ・・・ちょっとね。

あんたの無謀さは、一番最初にダンジョンに行ったころから変わらないなぁって、思って。」

 
ちょっと昔を思い出してしまったのよ。と久々にディリスは笑いが止まらなくなってしまったらしい。

 
この村でしでかした昔の大騒動は、本を正せば・・・全部ラサが言い出した計画だったりするのだ。
 
 
 
「あの時は・・・散々あとで村長にお説教されちゃったっけ？」
 
 
 
「・・・・あんまり思い出したくはないけど・・・
 
たしか、広場で５時間ぐらい正座させられたわね・・・」

 
 
その間、もちろん食事も抜きだったが・・・こっそりケイティンが小さなパンを運んでくれたっけ・・・・

 
なんて思い出していたら・・・ラサの頭の上に「！！」表示が出ていた。

 
そう・・・なんかやらかす時の合図だ。

 
 
「・・・なんか・・・出てるわよ・・・」

 
 
嫌な予感がしたのか、ディリスの声はいつもよりオクターブ低くなっていた。

 
 
 
「ｗｗねぇ、せっかく思い出したついでに、皆で行ってみない？アルビダンジョンｗｗ」

 
 
「・・・はぁ・・・そんなことだとは思ったけど・・・」

 
 
マルコムはどうせまだあそこで羊に馬鹿にされてるだろうしｗ
 
ノラは・・・どうかなぁ？もう寝ちゃったかしら？？

 
なんて、もう行く気満々の彼女にディリスは一応尋ねてみた。
 
 
 
「・・・もしかしなくても・・・今すぐ出発・・・なのね？」

 
「あったりまえじゃない！！思い立ったが！って言うでしょう？？
 
もちろんディリス姉さんも来てくれるわよね？？」
 
こんなか弱い妹分一人であんな所に行かせないよね？？
 
 
と、こんな時ばかり年下をアピールするのも・・・・昔と全然変わっていない・・・
 
片手を腰に当てて、「あんたが無茶しないように。見張りになら付いて行くわよ？」と答えるのもいつもどおり・・・いや、昔のままで・・・
 
 
２人は同時にクスクス笑い出してしまった。

 
 
「じゃぁ、私は２人を誘いにいってきま～～す」
 
 
と、ラサは飛び出していってしまった。
 

 
「さてと・・・」

 
ラサのせいで、すっかり眠気がどこかへ行ってしまったディリスは、
 
久々にダンジョンに出かけるための準備に取り掛かったのでありました・・・・
 
 
 
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なんか・・・タイトル意味不明・・・というか関係ない方向に話がすすんでしまいますｏｒｚ
 
まぁ、とあるティルコの一夜・・・て感じのお話なんですが・・・
 
３話も進んだのに、一回もイウェカ出てきませんｗ