マビノギ

すぺしねふ

06/09/11 11:22

　ハーフリンガーのてむじん君から降りると、使い始めたばかりのピンク色のバスタードソード２本をてむじん君に預け、変わりに、強化してあるブロードソード２本を受け取った。
「とりあえず、装備はこれでいいかな。」
　盾で攻撃を受け、反撃するという、本来の私の戦闘スタイルは、間違いなく通用しないだろう。ならば、攻撃力重視の装備に変更しておいて、一気に片付けるのが一番いい。
 
　イリア大陸・ムユ砂漠。
　サンドワームが出現するという情報を受け取った私は、早速ムユ砂漠へ向かった。
　プレインドラゴンとは何度か対峙したことはあったものの、サンドワームはまだ一度も見たことがない。いい機会なので、一度は対峙してみようかと考えたわけだ。

　出現予定時間前にムユ砂漠に行くと…いるわいるわ、私の知らない冒険者が数え切れないほど！
　もちろん、私よりも実力のある人もたくさんいるわけで、これならサンドワームも楽に倒せるんじゃないかなと思ったりする。
　そして…
　サンドワームが出現したという情報が、イリア大陸全土に響き渡った！
　ハーフリンガーのてむじん君の上から周囲を見渡すと、…あ、あれだな。遠くのほうに、それらしき巨大モンスターの影が。それも、２体！
　まあいいや。とりあえず、１体だけでも倒すことに貢献できればいい。倒したときに、どんなアイテムを得ることができるか期待しつつ、サンドワームが出現した方向へと、てむじん君を走らせた。
 
　プレインドラゴンとは勝手が違うその動きと攻撃パターンに苦戦し、何度も何度も倒された。
　だが、ナオちゃんに助けてもらったり、その場で復活したりしたその努力（？）もあってか、どうにかサンドワームを１体だけ倒すことに貢献することができた。
　そして、倒した後には、大量のアイテムが…！
「さて、私の割り当ては何かな～？」
　期待しつつ、私の足下を見てみると…。
　サンドワームの鱗と、そして。
「釣り竿。」
　………。
　何に使うか判らないサンドワームの鱗は、多分、サンドワームを倒した記念品か何かにはなるだろう。
　だが。
　砂漠のど真ん中に生息しているサンドワームが、何故釣り竿なんか持っているわけ？
　一瞬、ムユ砂漠南の海岸で釣りをしているサンドワームの姿が思い浮かんだが、その映像を脳裏から払拭すると、早速、得たばかりの釣り竿をキャンプファイヤー燃やしたのは言うまでもない。