最終話 |
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ドルちゃん_cic | 06/08/24 00:06 |
大きな樹海の底で男と女は出会った、黒い鎧に身を纏った男は大きな剣を携え白い鎧を纏う女は小さな短剣を構えていた。
男はとても懐かしそうにいとおしそうに話し出す、しかしどこか歪んでいる・・・
「久しぶりだね、ドルチャ。会えてうれしいよ」
「どうして・・・」
女は夫の歪んだ微笑みに目をそむけた
「俺、強くなったんだ。昔みたいな形だけを取り繕った神の力じゃない!本当の人間が持っている強力な力!!」
男の足元には大きな黒いヒグマが絶命している
「見て!この森の主らしいんだ!けど俺の力の前では紙切れみたいに倒せる!!」
そう言うと男はヒグマに大剣を突き立てる、何度も何度も何度も何度も・・・
男は変わってしまった、狐を倒すにも情緒した男がこんなにも変わるのだろうか・・・
妻をモンスターの猛攻から身を挺して守り、どこかへ消えてしまった男は黒い鎧にとり付かれ今妻の前にいるのだ。
「やめて!!もうそんな貴方を見たくない!!」
女は心のそこから叫び短剣を振りつける
ガン!
女の振る短剣は黒い鎧を傷つけることなく表面で止まる
「どうして・・・?」
男は驚いていた
「俺は強い力を手に入れた!!君を守れる!!君を失うことはないんだ!!?」
今度は女が驚いた、そして悟ったのだ
妻のために闇の力を手に入れ、妻のために心を無くしたことを・・・
もう女には彼の命を絶つ覚悟は無くなっていた
女は短剣を手放し彼を抱きしめた
「貴方は守れていたの、私は生きている。ありがとう・・・」
このマビノギの世界には存在しない魔法がある、それは物理的な現象ではなく、また肉体が滅びることもない・・・
それは心と心が触れ合うことで心を癒す魔法、心の浄化
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝日が昇る、日の光は霧を照らし金色の帯を作っていた
暗く日が当たらない樹海だと思われたそこはまるで嘘のように神聖な土地に見えるのだった
そこには人は居ない、ただ気付くだろうか?足跡が二本寄り添うように森の外へと向かっているのが。
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