マビノギ

坂下祥子

06/05/26 14:54

２００５年から情報公開したマビノギは、意外な形で開幕を迎えることとなった。
エリアとエリアの間に突如出現した封印石。それに続く、人類の天敵の出現である。

人類の天敵。これを、ポウォールと言う。
人は、それが何であるかを理解するする前に、そして人類同士のPvの決着を見る前に
まず自身の生存のために、天敵と戦うことを余儀なくされた。
それから、１年----。戦いは、まだ続いている。


G1から続くポウォールと人類の戦いは、各ダンジョンでの人類の後退という形で、続いていた。
ゾンビアタック作戦を採用し、自らのEXPを減らしながら後退する人類連合軍は、ついにデスペナ限界点に追いつめられた。
某年某月 ケルラ防衛戦。
人類は数百回の死亡回数を叩き出し、イリアから消滅した。
人類の生存圏は、南北ウルラ大陸と、ティルナノイのみとなる。
自然休戦期明け、イリアからついに人類を駆逐したポウォールは、ついにウルラ東岸ケアンから上陸を開始。
ここに人類とポウォールの幾度目かの防衛戦争が開始された。

G3
もはや恒常化したウルラ大陸内におけるポウォールとの戦争において、一つの事件が起きる。女神像の破壊である。
各ダンジョンの最深部で行われた、この会戦において、投入された人類の兵力は各サーバーのほぼ全力にあたる一千。
一方のポウォールは１万４千。人類は、中級魔法を使って同地の8割を焦土にして戦術的勝利をものにしたが
同時に30万以上のEXPを一挙に失うことなった。
人類は、このデスペナを埋めるために足掻き続けることになる。

G2
エリンにおいて二つの法案が可決された。
一つは、バンホール要塞である。
イメンマハへのポウォール進行の絶対死守を計るエイリフ王国は
ウルラ大陸の南部に位置するバンホールを中心とした時間稼ぎのための戦力建て直しのための戦力増強を行う。
もう一つの法案は、初心者の強制招集である。
１０歳から１７歳までの、転生可能点に達していない子供たちが、初期装備のままかき集められた。
その数は１千人。これを即席の兵士として各ダンジョンに投入し
ウルラ大陸防衛のための「パラディン」が練成されるまでの時間を稼ぐ。
これら初心者のほとんどがG2中に挫折すると、王国はそう考えていた。
これから始まる物語は、その子供たちの一人が主人公である。

○○○○。○○○サーバー 性別○。○○歳。
世界を救う能力があるわけでも、勇者でもない。修練生と呼ばれ、厳密に言えばパラディンでもなく
APの使い道は、生き残る確率が少しでも高い方と、戦闘スキルを重視した少年である。
この物語は、○○○○、この少年の目を通して描かれる。
パラディン志望の修練生として訓練を重ね、戦時急造の部隊と、同時期の初心者達と共に
ミレシアンとして戦火を潜りぬける物語となろう。
時は５月末･･･C2の不具合が修正されるまでに双剣を実装できるか、ネクソンが真剣に考えていた頃。
物語の主人公は、未だ女神ﾀｲﾄﾙも持っていない。
 
Mob、増援接近中！(ＰＴリーダーは歯を噛み鳴らした)
 
 
 
…ちょっとまて。
なんだ、その(メジャーなネタに)安心したようなリアクションは。
ば、ばかもの! なにを想像する!
想像にネタを出すなら私に許可を求めよ!