マビノギ

Jubilee_tar

05/08/28 07:02

（Jubileeはラビダンジョンへ　ブラックサキュバスに会いにいったのだった）
 
（ところで　べつに　シュフィールという本名があるわけではない。）
 
（ただのジュビリー。　祝祭という名のねこである。）
 
（さて　荷物に　よゆうがない。　HUGEが出たらたいへんだなあと　おもっていた。）
 
（でた。）
 
（コウモリから。）
 
（きらきらひかるものが　持ちきれるていどに落ちているのはうれしい。）
 
（うぃんどみるを使えないことへの　ぼんやりとした不満が　だいぶなくなった。）
 
（でもやっぱり　あいすかうんたーにあきてきたころ　またHUGEがでた。）
 
（あかいがいこつから。）
 
（Jubileeは　しっぽの毛をさかだてながら思った。　おさいふ　だいじ。　おさいふ　だいじ。）
 
（さんぶんのいちくらい　ひろえた。）
 
（その後、無事にブラックサキュバスとご対面。）
 
（かわいーいー飼いたいー　と言われたらどうしようかな。　などと空想。　このねこは　実は　少しゆめみがちなところがある。）
 
（豪奢な廃墟の中　白銀に輝く髪。　こちらを射すくめる赤い瞳。　しなやかな肢体に軽やかな黒衣を躍らせ　ダンジョンの黒いバラは歌った。　――あなたは、私のご主人様。）
 
（Jubileeはおもった。　いや　逆だから　それ。）
 
（すこしかんがえなおして　ううん　合ってるのかも。　と思った。　ひとは　おうおうにして　ねこのまえでは下僕と化す。）
 
（それはともかく。　ふぁいあは無く　らいとにんぐは頼りにならず　やむなくあいす撃ち逃げに走るJubilee。　サキュバスは非常に不満げな台詞を吐くが　きにしない。）
 
（しかし彼女は微笑を絶やさず　わずかな隙に　足元の小さな猫を　優雅に斬り払った。）
 
（女神像の足元で　Jubileeは立ち上がる。　大丈夫　あいすは効いている。　やれる。）
 
（あいすをいつつためて　回廊を駆け出すJubileeの耳に　遠い世界からの不思議な声がきこえてきた。）
 
（「Jubileeの呼び出し時間があと５分となりました」……）
 
（にゃっにゃあああぁぁああー！　きしゃー！　きしゃー！！）
 
（「Jubileeの呼び出し時間が残りわずかとなりました」……）
 
「悪かった。ソロでダンジョン行かせる時には朝の５時半から入るよ。財布もとびきり似合うやつを探して買ってやる。……じゅびりー。ほらー。牛乳だよー。」
 
（Jubileeは　灰色ねずみから出たチーズを　五臓六腑につめこんだ直後なので　当分乳製品はみたくないとおもっている。）