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すぺしねふ |
21/06/29 08:27 |
ど~もど~も。
このシリーズ、約2年ぶりの執筆となったわけだけれど、それはともかく。
日本人が主食として食べていた穀物は、基本的にはお米になるわけだけれど、お米が育ちにくい地域ではソバを主食としていた。
特に四国の中心部、徳島の祖谷地方は、山間部の山深い場所の集落で、このあたりは土地が痩せていてお米を育てるのには向いていない地域だったんだ。
そこで、痩せた土地でも育ちやすいソバを育て、ソバの実をお米の代わりとして食べていた。
特に徳島の郷土料理として「そば米雑炊」ってのがあるんだけれど、その料理名でも想像しやすいように、お米の代わりにソバの実を使って雑炊にしたものなんだ。
その、ソバは、もともとは石臼で粉末にして熱湯で練った「そばがき」として食べられてもいたんだけれど、自分達がよく知っている「そば」、つまり「そば切り」が誕生したのは、戦国時代後期、それも江戸時代に入る直前くらいだったらしいね。
そして、日本で食べられていた穀物としてもうひとつ重要なのが、麦。
日本食と麦はなかなか結びつかないようなイメージがあるだろうけれど、弥生時代にはすでに栽培されていたようだね。これは、小麦、大麦両方ともだよ。
お米よりも短期間で収穫できる麦は、日本人の主食=お米、というイメージがつきまとうけれど、それでも日本人にもなじみ深い穀物と言えるんじゃないかな。
その麦は、人類がはじめて栽培した穀物、とも言われているようで、その歴史は1万年前の中東地域まで遡ることができる、とのことなのだそうだ。
その、大麦なんだけれど、日本食としては、石臼などで粉状にしたものをおかゆにしたり、お米に混ぜたりしたり、また、そばがきと同じように熱湯で練ったものを食べていたそうだ。これは今でも「はったい粉」としてスーパーでも手に入るので、興味があれば試してみて欲しい。
そして今回の主題である「麦茶」。夏場の定番飲料として親しまれているわけだけれど、その歴史はかなり古く、話によると平安時代まで遡るそうだ。粉末にした、炒った大麦をお湯で溶かして飲んでいたのがはじまりなのだとか。
そして江戸時代には、「麦湯」なるものが売られていたのだとか。これが今の麦茶と同じものなのかについては解らなかったんだけれど、麦茶の原型として考えてみてもいいのかも知れないね。
この、麦茶の最大の特徴は、栄養がないこと。特にカフェインが一切含まれていないので、子供からお年寄りまで安心して飲むことができることが挙げられる。
一方、いわゆる「血液サラサラ」になるという研究結果もあるね。
なので、夏場の水分補給にはうってつけ! ただ、汗で失われた塩分も一緒に補給するために、個人的に、梅干しも一緒に食べることをお勧めするよ。梅干しには塩分だけでなく疲労回復に役立つクエン酸なども含まれているからね。いずれも、夏バテ対策にはもってこいの食品だ。
ちなみに、麦茶が夏の飲み物とされているのは、もともと麦は初夏に収穫されるものだから。その、収穫されたばかりの麦を使って麦茶を作るのがおいしいとされていたから、というのがあるようだ。
また、麦茶をホットで飲むこともお勧め。アイスとは違ったのどごしがあって、これはこれでおいしい飲み物だよ。はちみつや砂糖などの甘味を加えてもOK! お茶が苦手な方は、ホット麦茶も試してみて欲しい。
いずれにせよ、一般的な茶飲料の中で、一番飲みやすく、また気軽な飲み物であることには違いないね。