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なつんちゃん |
16/10/14 23:52 |
「う~ん・・・最近売り上げが落ちてきたわねェ・・・お父さんのお店も経営が悪化してるし・・・なんとかしなきゃだわねェ・・・」
店先で店番をしながら悩む少女アイラ、このところミレシアンが減少しているのか、本の売り上げが落ちているのである・・・。
それは彼女の父親であるバルターの雑貨屋でも同じことであった。
品揃えが悪いうえに店主の愛想が悪いために彼の店を敬遠するミレシアンも少なくないと聞く。
その夜・・・。
アイラ 「ねぇお父さん、最近売り上げが落ちてない?」
バルター 「・・・・・・」
アイラ 「私のお店も最近よくないの・・・不景気かしらねェ・・・」
バルター 「・・・まぁ、新しいミレシアンが最近少なくなったし、古参のミレシアンはレベルが上がりすぎて今更スキル本の必要もないし、アイテムも自分で作れるようになったからなぁ・・・。」
アイラ 「農場が実装されてから自分で作れるアイテムが増えたもんね。 でもこのままじゃお店つぶれちゃうわ、なんとかしないと・・・」
バルター 「・・・しかし新しいアイテムなどそうそう仕入れ先などみつからんしなぁ・・・釣りスキルでも上げてカブ港でアイテム釣り上げて仕入れコストを下げるかのう・・・アイラ、一気に上位ランクに上げられるスキル本とかないか?」
アイラ 「そんなのあったら今頃大もうけでアイラ書店のチェーン展開できてるわよ!」
バルター 「困ったのう・・・」
アイラ 「でね、お父さん、最近ミレシアンにこういう本もらったんだけど・・・こういうのやってみない?」
バルター 「・・・おお、こ、これは・・・ふんふん、う~むこれは思いつかなかった・・・ここらじゃイリア大陸にしかないしな、うむやってみるか! でも資金がなぁ・・・」
アイラ 「そこは私にまかせて!じつは本をくれたミレシアンのギルドから全面バックアップの約束をとりつけてあるの! お父さんのOKが出ればいつでも工事を開始できるわ! お父さんには認可関係をお願いしたいの!」
バルター 「よし、やってみるか! アイラ、さすがはワシの娘ぢゃ! よし、許認可関係はまかせろ!」
こうしてバルター・アイラ親娘は一大プロジェクトを開始したのであった・・・。
数日後、ダンバートン自治会の認可を受け、アスキン銀行が管理していたダンバートン城壁外の空家を借り受けてダンバ・・・いや、ウルラ大陸初の銭湯、”ダンバの湯”がオープンした。
建物の大きさと裏腹に内部はアイラ秘蔵の仙術書による”壷中の山河”の術により広々とした空間を持っており、そのインテリアは木工スキルや鍛冶スキル、ハンドクラフトの上位ランク持ちのミレシアンの職人たちが工事を担当、大理石の広い浴槽にアイデルン特製の風呂釜をしつらえ、釜焚きにはこれも錬金術師ミレシアンがフレイマーにより担当するという大幅なコストダウンを可能にしたのである。
ダンバートンにオープンした”ダンバの湯”はオープン当日から大盛況でミレシアンのみならず大人気であった。
アイラ 「すごいわよお父さん、売り上げが数十倍よっ!」
バルター 「・・・ふぅ・・・よかったな・・・・」
アイラ 「少しは嬉しいって顔したら? 愛想なさすぎるわよ?」
番台に座るバルター、実はヘヴン状態で娘の声など届いていなかったのである。
そりゃそうだ、ムサいヤローミレシアンのハダカなど見てもおもしろくはあるまい。
ムスッとしたいつものバルターの表情なためか♀ミレシアンには大して警戒されていないらしい。
「こんにちは・・・100ゴールドでよかったのかしら?」
バルター 「これはアトラタさん、いつウルラへ? どうぞどうぞアトラタさんからカネなんか取れませんよ、はっはっは!ささっ奥へどうぞ!ごゆっくり~♪」
自分の好みの女性がくるたびにニヤけるバルター、そんな父親の至福の時を破るように帳簿を付け終わったアイラが番台を変わった。
アイラ 「・・・お父さんは男湯の脱衣所の片付けでもしてて」
世にも悲しそうな表情で男湯へ向かうバルターの背にはオトコの哀愁が漂っていた・・・。
・・・と、血相変えたバルターが番台にかじりついた。
バルター 「おいアイラ、重大な事を思い出したぞ!? おまえ、ノゾキ防止の対策はどうしてるんだ? オンナ湯を覗かれたとあったら店の評判が・・・」
アイラ 「 だいじょうぶよ、外からは結界で見えないし番台も高めに作ってあるから視線は遮られるし・・・」
バルター 「でもおまえジャイには見えるんじゃないか?」
アイラ 「あ~それがねジャイは寒いお国柄あんまりおフロ入らないらしくてそんなにこないのよねぇ・・・それにジャイのオトコってキリネ様の影響で女性がコワイらしいのよね。だからノゾキなんかできないみたいよ?」
バルター 「しかしエルフには・・・」
その瞬間、女湯の入り口、番台から脱衣所に向かう通路の前で物凄い雷が落ちた・・・。
”ぎゃー!!!!!!”
悲鳴と共に黒コゲになったのは・・・。
バルター 「グラニテスにヘーゲル!なにやってんだアンタ達!?」
アイラ 「ねっ? こういう仕掛けになってるの完璧でしょ?」
アトラタの後に続いてオンナ湯に忍び込もうとしたグラニテスにヘーゲル、”ハイド”に反応してサンダーが落ちるとは夢にも思わなかったのであった・・・。
温泉好きなミレシアンよ、ダンバの湯が実装されたら入ってみたいですか?
・・・エルフによる盗撮とヒドラ設置に悩むアクリさん 16/10/15 01:44