マビノギ

スポークスマン

17/06/05 19:53

人間には二つの限界があると思う。
ひとつは体験したこと以上のことは考えられないという限界。
もうひとつは自分の都合を裏切ることはできないという限界。
悪というのも実はこの範疇で考えられることだと思うのだ。

性善説を信じるといった場合、自分自身が悪な体験に染まったことがない場合、
その人はひとつめの限界でそうなっているわけだ。
人は体験した以上のことは考えられない。
体験とは内的な経験も含むから、メタ認知力を持っている人は遠く高く飛ぶ。
ゆえに悪の概念も広いことが多いと思う。

もうひとつの都合の方に関しては、重大。
普通は都合のいい悪いで悪を決めるわけだけど、
それを善だと言おうとする時に、そう言うと都合悪い場合には、
便宜上、悪だといってみたりするわけだ。
世の常識に迎合するわけね。

そういう中途半端な知恵のある人の存在が、
倫理にとっては一番厄介なのだ。


おおざっぱに言って、概念上の悪を解釈するのに長けてる人、
例えば、この人は都合だけで考えてるな、とか、常識に負けてるな、とかを、
見破るのが得意な人は、性善説なんか信じられなくなると思う。
自分が都合で行っていることをよく自覚して観察していたら余計に。


逆に言うと、概念上の悪と都合上の悪が分離できない人が、
自分が理解できない都合の悪い行為を安易に否定する（ようにみえる）。
そして、自分がその都合の悪さの犠牲になった切実な経験がないから、
自分は善だと信じ込んでいるし、世界がおかしいのは自分の考え方にあることを、
まったく思いつきはしない。

それが性善説の源なんだろう。


性悪説を考えられる人から見て、性善説は実は都合が悪い考え方だ。
世界のマジョリティがそうだと、余計に都合は悪い。
ノーテンキな方が正常だとみなされれば、
悪を知って、悪を我慢している、
我慢するのは都合の問題だが、
そんな自分が損してる気がして、いやになってくる。
あるいはそのノーテンキさが気持ち悪くなってくる。


実際の世界では、概念上の悪（絶対悪）を語っているかに見えて、
実は都合の根深さに完敗している人というのが多数決で正義になったりする。


倫理は都合とは無関係に存在する、と言いたい人が多いだろうが、
学者レベルでそれを考えるなら、倫理が学問になることの都合も見えてくるはずだ。


都合というのは、実に現世的なものだから、それを取り除けないうちは、
自分の都合と本当に正しいと思うことの間にひかれてる境界線を、
まったく意識できないうちは、倫理については語るべからず。

だと思う。


七．語りえぬものについては沈黙しなければならない。
（ウィトゲンシュタインのこの名言は純粋に論理的なものだけど、
現実から考えていっても、倫理を利用する人は沈黙させなくてはいけないと思う。）


※０．おそまつな考察ですみません。
※１．いつものどうでもいいようなコメントつける人は呪います。
※１－１．普通にこういう話が好きな人もいるはずです。
※１－２．私も言葉足らずだし、それを理解できなくて普通です。
※１－３．マビノギは遊びじゃありません。
※１－３－１．マビノギ内の出来事は現実の縮図になってます。
※１－３－２．時間もお金も大切です。
※１－３－２－１．この激動の時代に遊んでる暇あるの？
※２．私は重症な気分屋です。