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通りすがり_cic |
06/01/22 14:51 |
*注意*G1などをクリアして無い方はご遠慮ください
不快だ
実に不快だ
愉快に不快だ
愉快に不快ってどんな不快なんだろうかとか、
今日もよく分からない事を考えながら、我が愛しの安眠所から起きあがる。
周りを見渡す。
「見渡す限り銀色の世界、何て素敵な光景なんだろうか。」
通りで寒いと思ったら雪が降っている、我が愛しの安眠所なる大木の下は私が起きると同時に雪が降り積もっていく
となると、今までの私は雪原と同化していたことになる
危なかった、寧ろ良く死ななかったと自分で自分をほめてあげたくなる。
ああ、不快な理由は寒かったからか。しかも神経がやられるほどに。
布団もかけずに寝たのが不味かった。
しかし雪が降るなんておかしい
此処はダンバートンから東に行ったオスナイルだ、この辺は気温が暖かい筈なのだが。
ふむ、ソレを考えると何故俺はこんな崖下で寝ているかという事になる。
「そうか、俺は崖から落ちたのか」
やばいな、考えるだけならいいが、一人旅が続くと独り言が激しくなる。
コレはいかん、何としても独り言を止めなくては。
いやいや、そんなことよりまずこの崖をどうやって登るかの方が先決だと思うが。
にっちもさっちもいかない。
腕を組み、何故此処に居るのか等を含めて、先程まで寝ていた木陰に入り
考え込み始めた・・、お尻が冷たい。不快だ・・・。
そもそも俺はイメンマハに用事があって移動中、デカイ褐色オオカミに襲われて
死闘の上落ちたはず・・。
事実は褐色オオカミがもの凄く小さかったり、只単に驚いて足を滑らせたとか
そんな事実かも知れないが
兎に角俺は、死闘の末落ちたのだ。
で、体中が痛いので近場の木陰で倒れたと、
よし完璧に思い出したぞ。
とりあえず荷物を確認すること数十分
なけなしの４０００G、包帯が２０センチが二セット、薬は崖から落ちたショックで全て割れてしまった。
食料関係は何もない、そういえば俺は食料は自分で調達するタイプだったな。
・・・・、買うべきだったかな。、こんな体じゃ飲み物すら補給出来るやら。
負傷箇所は左腕と左足、左半身が殆ど動かないっていうか、感覚がない。
打ち身のようだが、あまりにも強く打ったせいか、血が中で固まっている、
刃物で一度血を抜いた後、消毒して塗って包帯を巻く。
まぁ大体そんなところだろうが、あるのは愛用のハンマーと、斧とカイトシールドと
包帯が２０センチほどである。
兎に角酷くピンチなのが分かる。
「斧で切るのかこれ、痛そうだな・・、まぁ感覚はないけどよ」
薪割り用の斧を持ち出し、雪で軽く洗い、
右手で左手の腕と、足の太もも部分を切る。
血が果てしなくあふれ出る、どこかの噴水のようだ。
気が付くとあたりの雪は血で染まり、俺はこのまま死ぬんじゃないかとすら思えてくる。
「ああ、やべ意識が。コレで倒れたら死ぬな」
無理矢理に意識を保ち、ベースハーブを傷口に置き、そのまま包帯を巻いていく。
これで多少は良くなるだろうが、問題は洒落にならないほど寒いってことだ。
このままじゃ凍死は免れない。暖を取るにしても、この体じゃな・・・。
よし、助けを呼んでみよう。
「お～い、だれかぁ！！助けてくれ！！！」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・反応無しと。
いや、うん。反応あったらいいなぁとか思ったさ。思ったよ！！
仕方ない、遭難ゴッコはそろそろやめるか、じゃないと死ぬ
「call 絶佳！」
閃光とともに現れる俺の犬。名は絶佳。
これと決めた動物に名前を付けて、契約儀式を済ませると、
いつでも呼べるというわけだ。
MPもいらないし、実によい召還術だろう。
「回復！」
絶佳のヒールにより、ほどよく俺の体の神経が戻っていく、
激しく痛くなったりもしたが、傷も癒え始め。何とか体を動かすことが出来るようになった。
「bye！」
遊んで欲しそうにつぶらな瞳で見つめられたが、俺にそんな余裕はない。
帰ったら骨付きジャーキーを食わせてやろう。
上るのは無理、なら下るまで・・だな。
俺は割れたコンパスを手に、うっそうと茂る山を下っていく。
雪の世界になった、オスナイル、
見渡す限り雪、雪、雪。
右を向いても 雪 雪 雪
後ろを向いても 足跡 足跡 足跡
「あ、俺の足跡ちょっとかわいい」
兎に角飽きてきた頃、白い世界がより白くなった。
あたりが見えなくなるほどの真っ白な世界、そこに一人の少年が居た。
赤く燃え上がるような髪と瞳、手にはロングソード。
年齢は見た感じ10代、ローブは着ず、真っ赤なアリッシュアシュビンアーマーを着こなし
前を険しい瞳で見つめている。
その前には、真っ白い鎧を着た人が・・・・・、いや足がない。
もしかして噂のパラディンの亡霊か？
まさかな、只の迷信じゃなかったのか？
パラディンの亡霊と思われる白い鎧は、森の奥へ入っていく、
真っ赤な装備を着こなした少年は、強い瞳で、その奥を見つめ。
一歩、また一歩と踏み出していく。
「なるほど、あの少年。パラディンについて嗅ぎ回ってた奴か。
まったく、今のイメンマハは確かに糞婆に支配されてるかもしれないが
みんな平和に過ごしてるんだ、餓鬼の我が儘で引っかき回してるんじゃねぇつうの。
平和には、必ずしも踏み台があるもんなんだ・・・。必ずな。
「どうしようかな、糞婆の依頼では、あの少年を殺せとの事だが。
いやはや、どうしたものか。折角面白い物をを見られたっていうんだから。
もう少し泳がすのも手か・・・。」
いやいや、寧ろ殺すとしても、MPもない、おなかがすいて力がでない
MPは切れてアイスボルトすら使えない、さっき召還してしまったから
ペットも使えない。しかもさっきから傷が開いてきた。
腕の立つと言われてる奴を・・・・、無理だろ・・・・。
ああ、もう帰ろうかな、いいや疲れたからか～えろ。
本気で帰ろうと、森を下ろうとしたが・・・。
ガッ
・・・・仕事熱心な俺に萌え
あれから数時間少年の後を付ける、
しかし噂通り少年は強かった。
手にもったロングソード一本でジャッカルをはねのけ、ベアウルフの毛皮を貫き
そしてゴルゴンの突撃を見事かわしつづけた。
実に楽だった。本当に楽だった、こんな強い奴が友達にいたら
利用しまくっちゃうなぁあ。いやぁいいなぁ、こんな強いって俺は弱いからなぁ。
「おっと、ハーブ抜いていかなかったな、俺がもらっておくか、いやいやラッキー」
数分後ハーブを抜き終わるり少年の後を付けようと足跡をたどり始めたが・・・・。
「私はどうすればいい！？」
聞こえた、はっきりと、あの少年の声だろうか、いや、しかしコレは女性の声・・か？
次回に続く
*設定*
主人公 タイトル：力なき冒険者
ショートカットの金髪、２０前半の”女性”メイン武器はカイトシールドとハンマー
ぼろぼろのローブを纏っていて、いかにも熟練冒険者を醸し出している。
冒険者と言うだけあって、大抵の事は全て出来る。
何よりめっちゃくちゃセコイ。そして金に五月蠅い
ついでに、すごいロリ顔である。
スキル構成は全てのスキルがCランクである。
赤い髪の少年 タイトル：ソードマスター
ロングソード、クレイモアを使う
ディフェンススキルは無いが、アタックと、スマッシュが１で、ミルも１である。
カウンターはF、魔法関係は殆ど使えない。
動きやすい鎧を好み、剣を持ったら右に出る物は居ない。二刀流もするらしい。
*おまけ
まぁなんだ、同人お約束アナザーストーリー・・・。
いやぁアナザーストーリーって書きやすいなぁ。
いつもいつも普通の”英雄”を描くのはとてもつまらない。
まぁそこで、今回主人公は、あの婆に雇われた傭兵のお話である。
もちろん弱いです、すごい弱い。洒落にならないにならないほど弱い
一種の通行人Aと変わらない、そんな人のお話を描く・・・。
