マビノギ

カンリン_mor

08/06/21 22:00

＃「真面目に仕事しただけなのに…」の書き込み及び、一連のコメントを受けての書き込みです。
 

「法律で定めれているから人を殺す」
　それで本当に良いのでしょうか？
　マスコミがどうのこうの、というよりもまず。私たち一般市民は、上の命題について、色々な場所で考えなければならない必要に迫られているのかもしれません。（裁判員制度も始まりますし）
 
　一連のコメントを拝読して、ふと、以前に読んだ『死刑執行人サンソン』の話を思い出しました。
 
 
 
　彼、サンソンは、フランス王家に代々仕える死刑執行人の家系の娘に恋をし、人々から忌み嫌われる死刑執行人としての人生を選びました。―――当時、死刑執行人の家に生まれた者は、他の職業につくことを許されませんでした。そして、かの家の女と結婚した男もまた、死刑執行人以外の道は許されていなかったのです。
　ちなみに彼、サンソンは後に、マリー・アントワネットを処刑した人物として、今の世に知られることとなります。
　ともあれ、彼は、時の権力者（フランス王家、革命政府、ナポレオン・・）の命令を受けて、多くの人々の命を、処刑台の上に散らせました。そして、沢山の汚名を背負い、人々に恐れられ、忌み嫌われて生きていきました。―――ギロチンによる“大量虐殺”を彼にさせたのは、人民政府であったにもかかわらず、です。
　ちなみに、ナポレオンも、「お前はきっと、私の命も奪うのだな」と彼を恐れた、という逸話も残っています。
 
 
　そう言えば、豚や牛を解体する生業、つまり昔では「屠殺人」と呼ばれた人達も、忌み嫌われ差別されていました。
 

　もしかすると、我々はある種の“業”を―――人であれ、動物であれ、「命を奪う」役目・仕事を負った人に対して、無意識の内に忌み嫌ってしまう“業”を、我々は、持っているのでしょうね。
 
 
 
 

　話が逸れました。
 
　被害者の遺族の悲しみ・喪失感・怒り・憤り・・・などといった感情をどうするのか？　死刑制度を維持することで本当に凶悪犯罪への抑止力になっているのか？「明らかにされなかった“冤罪”」があるのではないのか？―――考えるべきことは、きっと後から後から湧いてくると思います。私達は、そちらに目を向けるべきだと思うのです。
 
　蛇足ながら、私の意見は「凶悪犯罪は、教育や社会保障などの政策で未然に防がないといけない。しかし、起きてしまった凶悪犯罪については、死刑もやむを得ない。」です。
 
 

長々と、つまらない話をしてしまいました。<(_ _)>